2017年3月26日日曜日

映画『有りがたうさん』(1936年)のロケ地探し 3


  最初の場所で時間がかかったが、次に進もう。
 
 最初の場面が終わると今度は人物を追い越し、次いでその人物を正面からとらえていくシーンが連続する。追い越しとその後にシーンの間に、主人公のバス運転手上原謙が道を譲ってくれたお礼に「ありがとうー」と一言声をかける場面がそれぞれ出てくる。「だから彼を有りがたうさんと云う」とサイレント映画風の解説文が現れたところで導入部が終わる。声をかけていく場所は4つあるが、残念ながら場所の特定には至っていない。似たような場所はあるのだが決め手に欠ける。

 人物の次は鶏を蹴散らすシーンになる。ここでは「ありがとーと声をかける場面はない。この場所は映画の中で村の娘にレコードを頼まれる場面があるが、そこと同じ場所なのでそちらで扱おう。



 
 この次が導入部最後の場所になる。バスが家並を抜けて海に向かうシーンだ。




 この場所も見つけるのに苦労した場所だ。全く意外な場所だった。

 ストリートビューで見るとここだ。


           


 下田街道に縁のない伊豆多賀だ。かつて海だった場所は埋め立てられて、海浜公園になっている。埋立てられたのはそう古い話ではなく、自身埋立て前の風景を何度か見ている。砂浜があって海水浴場になっていたと思う。次第に砂浜が後退していったように記憶している。
 映画の画像では右側に石垣が見られるが、この石垣は現在も変わっていないようだ。赤い車の止まっている場所はコンクリートで補修しているが、他は当時のものに見える。



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