前回は二人連れのシーンで、二人が歩いている場所を見ておこう。 前方に見える山の稜線が場所を特定する手掛かりとなる。
この場所をストリートビューで示すとこのようになる。
道路が大きく拡幅され、現在の舗装路とはまるで感じが違う。しかし地図や新旧の航空写真を使って割り出すとここになる。
さて、それではバスが転落しそうになる場所はどこかというと、下のストリートビュー示した場所だと思う。
これまたえーっとなりそうな場所だ。道路は大幅に拡幅されカーブもより緩やかになっている。
左の方向へ進めば映画で薪を満載した馬車が下っていく道と同じ場所だ。生い茂った木々が視界を妨げて当時の風景をみることはできない。それでも拡幅されとはいえ道路の位置自体は当時とほぼ変わらない。場所によっては大きく変更された箇所も少なくないが、ここは基本的に一緒だ。
さてもう一つ映画から。
この場所を初めて見た時、こんな場所は伊豆にはないと思った。どこか別の場所の滝を持ってきたのだろうと考えていた。だが違った。伊豆だった。
この映像では進行方向とは逆にカメラを動かして、終わりに山林に開かれた開拓地をとらえている。この場所は地図を見ているだけではわからないのだが、航空写真を見るとはっきりと出てくる。古い航空写真である必要もなく、Goglemapの航空写真でもわかる。この航空写真を見ると滝と大きく湾曲した川、そしてこの開拓地の位置関係がわかる。そうするとこの滝の名がわかる。この滝は河津七滝の一つ初景滝で川は当然河津川だ。
初景滝は画像検索すると多くの写真を見ることができるが、ここではこれで確認しよう。
吉名小百合版『伊豆の踊子』(1963年)の一場面が、この滝を使って撮られている。
そうするとこの風景を撮った場所がわかってくる。映画の最初に出てくる場所から見渡せる道路の終わりまでの間にその撮影位置がある。ここだとはっきり場所を示すことはできないが、大まかな位置は地図から推測できる。
当初この場所がわからなかったのは現在ここを通っても滝を見ることはできないからだ。かつてはこんな風景が下田街道を通る者の目に入ったのだと思う。
さてもう一度バスが崖下に転落しかける場面に戻ろう。
ここもどこだがわからなかったが、左下の農地が、例の開拓地だろう。下田街道から河津川の間に画像のような小山は存在しない。だから向こうに見える谷は別の川で、荻野入川で、手前にあるはずの河津川は写っていないことになる。カメラは直下を撮ったわけではなく、遠方に向けられていたのだろう。
こうして転落しかける場面を撮った場所がストリートビューで見たカーブだと推測できるだろう。
《追記》
ストリートビューが更新されて2018年1月のものに変わった。前回のストリートビューは天気が悪く、遠景が霧に隠れて見えないばかりか、生い茂った木々に邪魔されて位置の確認に難儀したが、今回は冬の晴天で大変見通しがよくなった。この更新に合わせて一部書き直すことににした。
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