2017年3月27日月曜日

映画『有りがたうさん』(1936年)のロケ地探し 5

バスの待合所の最後の場面は、乗り遅れた乗客が坂道を走ってバスを追うという前回の画像で終わり。その後道路沿いの家並を走りながら写すというシーンが2か所続く。この二つの場所はまだ特定できていない。


 その次に出てくる場所がこれだ。

  これは下田。下田-稲取-下田と忙しい。観る者はバスの待合所を下田だと思うだろうが、そうはいかなかった。
 



 この場面では映画は右から左へ移動する。これは本来の下田街道が内陸部へと向かうのと逆行するコースで、海側へと向かう。かくしてしばらくは海岸線のシーンが多く登場する。

 この映像の直後はこうなる。



  ここもどこだか分らなかった場所だ。下田湾を探したが、似たような場所はあっても、細部で異なっていたりした。
 この問題に決着がついたのは、稲取を撮影に使ったと知ってからで、下田や下田街道への執着が消えてからだった。ストリートビューでみるとここになる。





  なんとまあ、今度は網代ときた。ちょうどトラックの上に見える対岸の山並みが映画のそれと一致している。映画を撮った場所は現在の国道だろうと思うが、現在の国道沿いは建物が多く、対岸を見渡せないので、この場所からの画像を使った。ちなみに対岸を見ると、当時対岸に建物のようなものが見えない。稲取とは異なって、網代は鄙びた漁村といっていい場所だったのかもしれない。ということは鉄道の恩恵を強く受けた地域だったのだろう。






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