2023年1月2日月曜日

映画『有りがたうさん』(1936年)のロケ地探し 17

 この先はわからない場所が多くなるほか、以前先に書いた場所と重複したりするので書きにくくて難渋している。ループ橋辺りは、映画に登場する旧道が失われていて、照合する作業が難しい。

 無賃乗車の子供たちが失敬と敬礼していく場面、浮浪者が街道をさまようシーンなどは場所がどこだかよくわからない。

 こうした場所が登場した後は、バスが崖から転落しそうになる場面になるが、これはすでにふれている

 その場所をモノクロ画像をカラー化できるサイトでカラーにした画像でみると以下のような場所になる。妙に幻想的な雰囲気を感じる。





























 映画の後半近く、逆方向から撮影された同じ場所の風景がこちら。









ストリートビューでみた現在の姿がこちらになる。木立が目隠しして遠景がみえないが、実際は壮大な風景が広がっている。



 




 実際に現地で見ると、現在の道路より下に平坦な場所がみられる。古い道路はもう少し下にあったようだ。




























 







 


 この先に登場する場所はすでにのところで触れているので、その先へと進むことにする。
 次に出てくるのがこのつづら折れの坂道。映画の進行と実際の場所が前後で逆になっている。この場所は1978年の伊豆大島近海地震地震よる崩落に見舞われて、現在は失われている。代わりにループ橋が作られることになった。ただし映画で登場するこの坂道は、実際の航空写真で見られる坂ではなさそうだ。



























 





 国土交通省の1948年の航空写真を見ると確かにつづら折れの道は見られるのだが、同じ場所ではなさそうで、どこか別の場所のようにも見える。該当するとすれば、左側の黄色い楕円の部分になるが、上の映画の場面では奥から大きく弧を描いて手前と道路が続いてくるが、航空写真からはそれを読み取れるようなカーブがみられない。また左奥の傾斜が急で崖のようになっているのもおかしく見える。というわけで上の場所は、航空写真にみられる場所ではないように思える。現地で照合しても、折り返してさほど進んでいない場所に、旧道のものと思われる古い石垣がみられたが、映画のシーンでは石垣がみられない。またカメラが高い位置に据えられているが、このような場所はあったのかという疑問もある。


国土交通省 USA-M910-33






























  









  ありがたいことにgogoleマップにループ橋周辺を撮ったドローン画像がアップされているので、それを見てみよう。マウスの左ボタンを押した状態で上下左右を自由に移動でき、ホイール回転で拡大・縮小できる。
 画面左側が修善寺・湯ヶ島方面、右側が河津・湯ケ野方面になる。湯ヶ島と湯ケ野は名前が似ていことから混同することがあるので注意が必要。








 湯ヶ島川から進んでループ橋への進入路の山側にコンクリートの擁壁が写っているが、これが旧道への道。廃道になっているので車は進入できない。
 最初の橋脚辺りが、上記国交省の航空写真(国土交通省 USA-M910-33)の左上の黄色い楕円で示した折り返し地点のようだ。下の写真はその場所で、奥が最初の橋脚。手前の橋脚の間に例の特徴的な形をした山が見える。






























 ドローン画像で、ここから右へ道路がのびているのが確認できるが、これが旧道で山側に古い石垣がみられる。


























































ドローン画像でループ橋を過ぎた地点あたりから、右へ上がる道が見えるが、これは新しく設けられた道で旧道ではない。比較的新しい砂利が敷かれて整備が進んでいる様子だ。
下の写真、左側がその道、奥の舗装道路はループ橋の一部。
上の段の奥にわかりにくいが古い建物が見える。ドローン画像でも白っぽく映っている。







 砂利の上り坂の起点辺りから撮った旧道。奥に橋脚が見える。旧道はこの砂利道の左側へ続いているはずだが、斜面と杉林に阻まれる。

























下の写真は上の段の旧道の景色。上が湯ヶ島方面、下が河津方面。古い旧道マニアのレポートではかなり荒れた様子だったが、現在は人の手が入っているようだ。





















 映画でのつづら折れの坂道の次の場面は下の場所になる。これは国土交通省の航空地図では右側の黄色い楕円の箇所になる。































 つづら折れの坂道を登りきったところから撮影された場面。カラー化するとよく晴れた美しい風景に見える。背後に特徴的な山頂部を持つ山が目立つ。上の写真もそうだが道路脇に石垣が見える。


































 こちらは同じ場所で撮影された美空ひばり主演の『伊豆の踊子』(1954年)。年代は異なるが、大きくは変わってはいないようだ。転落防止用のコンクリート塀が高くなっているが、工事したのか、あるいは堆積した土砂を取り除いただけかもしれない。








有りがたうさん 1936年


伊豆の踊子 1954年





バスを見送る二人連れと走り去るバス。









































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